大切に長く使い続けたいと思えるものであっても、経年変化により元の形をとどめないことがあります。特に屋外に用いる材料は、紫外線や雨水等により劣化が進むため、室内とは異なる選択基準が必要です。
気候変動が起きていると言われる近年、自然と共生する形を少しだけ変えていく必要があるようです。
材料・木材とエージング
- ご要望を伺い、最適と思われる木材をご提案します。木に情感をお持ちの方へは産直・無垢の木などを。強度などを満たせば良いとお考えの方にはJAS構造材をお勧めするなど、私どもの考えを押しつけることはしません。
- 室内の床は無垢板が基本です。しかしコストバランスや要求される機能性に対し柔軟に対応します。
木は堅さや香り、耐久性などが樹種により異なります。多様な床板を、国産品または海外の合法木材の中からご提案します。 - 目に見える仕上材には、経年変化が味わいとなる材料を用いたいと考えています。ご要望を伺い、コストを考えながらご提案いたします。
自然災害への対応
外観デザインと自然災害防御そして自然と共生
四季がある日本。しかし近年は春秋の心地よい季節が短くなりました。そしてこれまでにない強い台風や豪雨に見舞われるようになり、日本の気候が変わったといえます。地震・台風などの自然災害から守ることは建物性能の重要な要素です。
そして、断熱・気密性能の数値(UA値・C値など)を追い求めると窓は小さくなり、四角い箱のシェルターのような味気ない建物になりがちです。しかし四角い箱のような住宅が建ち並べば、殺風景な家並みとなってしまいます。
安全性と快適性の両立、そして街並み作りに僅かでも貢献できる外観を併せ持つ建物の設計を心がけます。個々の敷地条件において最適な設計を導き出すことを考えています。