私たちの仕事

SHIBA建築工房は住宅建築を主に、環境性能や安全性能の検討、設計監理までを一貫して自社で取り組んでいます。
住まい手に応じてカスタマイズした建築に最初から最後まで携わり、一つ一つの検討を丁寧に行うことを心がけています。


01 住宅の設計

お客様に寄り添う設計

周辺環境に溶け込むような建築で静かな存在感を。敷地条件その他が許されれば、ゆったりとした屋根で軒の出が深く陰影がある建物。時の流れに淘汰されないデザインを目標としています。パッシブデザインを心がけ、室内は心地よく安らげる空間を実現できるよう設計します。ときには中立の立場で助言しながら設計を進めます。そしてお客様の価値観を確認し、寄り添いながら設計することを大切にしています。

02 環境性能の設計

快適性と少ない環境負荷の両立

住む人と環境に寄り添う建築を目指してパッシブデザイン、気密・断熱性能、再生可能エネルギー利用、環境負荷、建築コストなど、これらを考え最良の答えを求めて設計します。自然と調和を図るパッシブデザインは周辺環境も関係します。このため風土・敷地条件に応じた設計をシミュレーション計算プログラム等により確認。そして建築敷地に訪れることで得た土地の雰囲気をイメージしながら設計します。

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冬は暖かな家。夏は最小限の冷房で過ごせる家。

気密性能について

相当隙間面積・設計C値は、 1cm2/m2以下とします。
施工時における目標C値は、0.6cm2/m2以下です。
横浜市は、比較的温暖ですが、省エネ住宅をつくるために気密性能は不可欠です。

気密性能が低くなりがちな引違い窓も採用

引違い窓は、室内と庭を緩やかに繋げるのに効果的な窓の1つで、古くから用いられてきました。しかし引違い窓は、気密が取りにくい構造を持ちます。この引違い窓を南側に用いることが多くありますが、気密性能・実測C値は0.3〜0.6cm2/m2の実績があります。

気密性能C値を向上させるために、屋外との繋がりを断つ閉塞的な住まいになるのであれば、人が心地よく暮らせる住まいになるのだろうかという疑問がわきます。地域性を考えた、ほどよい高性能がこの気密にも言えます。

【解説】C値とは:
建物全体に存在する隙間面積[cm2]を延べ床面積[m2]で除した数値。
この数値が小さいほど、隙間が少なく気密性能が高いことを示します。
隙間面積には玄関ドア・窓の隙間も含まれます。

C値・相当すき間面積計算式
気密性能が高いこと(高気密)の利点

窓を閉めれば、家全体をキッチリと閉じることができます。気持ちいい風を入れたいときは窓を開けるだけ。決して息苦しい家ではありません。花粉や有害物質など室内に入れたくないものを制御しやすくなります。

冷暖房の電気代が安くなります。高気密の建物は窓を閉めれば、家全体の隙間が僅かのため、エアコンの効率が上がり電気代も少なく済みます。

室内の温度ムラが少なくなります。冬期に足下が寒い経験があると思います。これは断熱が足りないだけでなく気密が悪いことも影響します。暖められた空気は上昇します。ここで気密が悪いと、暖かい空気は天井他から屋根裏等へ逃げます。これと同時に逃げた空気と同量の冷たい空気が室内に入り込み、足下が冷える結果となります。

花粉除去などを含めた計画的な換気が可能になります。24時間換気扇などで花粉他を除去した空気を室内に取り込むことで、汚染物質の制御が可能となります。気密の悪い建物では、数多くの隙間から外の空気が侵入するため、取り入れる空気を制御できません。

断熱性能について


断熱性能は断熱性能等級6(HEAT20 G2)が設計平均値です。

等級等横浜市・地域区分6
外皮平均熱貫流率UA値[W/(m2・K)]
断熱性能等級40.87
断熱性能等級50.6
断熱性能等級60.46
断熱性能等級70.26
HEAT20 G10.56
HEAT20 G20.46
※小さい数値が高性能

※UA値の小さな住宅が、必ずしも省エネ住宅とはいえません
その理由は「建物表面積」「太陽熱」「換気の熱損失」を考慮していないからです。

UA値は、外壁・窓などの熱貫流率(断熱性能値)です。外壁や窓などの表面積(外皮面積)は考慮しない数値です。このため、延べ床面積・UA値の両方が同じ住宅でも、表面積が大きな家は、冬の暖房エネルギーは多く必要となります。
また窓にトリプル硝子を用いると、UA値は小さくなりますが、窓を通して太陽光から得られる熱量(日射侵入率)が低くなり、冬期の暖房エネルギーが増加するケースも生じます。
そして換気による熱損失もUA値には含まれず、暖房エネルギーを減らすための判断としてUA値だけでは十分でありません。

これらの理由からUA値だけで判断せず、暖房エネルギー計算等を行うことで、本当の省エネ住宅の設計・シミュレーションが可能となります。

03 安全性能の設計

地震など自然災害から建物を守る設計

構造計算により地震・台風に対して安全性の高い木造軸組工法建物を設計します。また実際に起きた地震波を設計建物に入力することで建物の振動をシミュレーションし、耐震性を動的に確認するwallstatを用いることができます。
代表者の柴好弘は、大学院にて耐震壁を開発し、実物大の耐力壁に力を加える実験と研究を行ってきました。研究成果を実際の建物に応用し、安全な建物をつくり社会に貢献したいと考え実践しています。

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構造計算について

SHIBA建築工房では、木造軸組工法建物の構造計算を行い構造安全性の確認を行います。
耐震等級3を標準設計としています。

許容応力度計算で構造チェックを行います

建物の構造計算の方法として、許容応力度計算があります。
この計算を行うことにより、耐震等級を確認することが可能になります。そして建物各部に加わる力(応力度)を算出して安全であるかという結果が得られ、より詳細な安全性の確認が可能になります。
また、許容応力度計算は、耐力壁や水平構面(床倍率)の強さ(許容せん断耐力)や、接合部の強さ(許容引っ張り応力)も確認されます。

地震波動的解析 wallstatによる詳細シミュレーション

wallstatとは、実際に起きた地震波を、設計建物に入力することで耐震性能等をシミュレーションし、可視化するツールです。
SHIBA建築工房では、許容応力度計算に加え、この wallstat を用いて綿密に耐震検討を行います。設計した建物を3次元モデル化し、過去に起きた大地震の地震波を与え、建物の揺れや破壊を可視化することで、建物の構造的な弱点を洗い出し、より安全な建物を設計します。

上記の動画は、壁の強さの異なる2階建て木造住宅16棟の解析。
手前・左端が80%の壁強さ。一番奥・右端が230%の壁強さ。
(地震波: 1995年兵庫県南部地震;JR鷹取)

許容応力度計算の予備知識(エンジニア向け)

許容応力度計算は、本来、各部の応力度を算出して許容応力度以下に納まっているかを確認することです。
 (部材の各部に働く力 ≦ 許容応力度)そして許容応力度計算は、弾性領域に納まるかを検討する一次設計であり、「中規模の地震動(東京では震度5強程度)でほとんど損傷しない」ことの検証です。
したがって、この検証だけでは「大規模の地震動(東京では震度6強から震度7程度) 」での安全性が確認出来ないことになります。
そのために、保有水平耐力計算他を別途行えば「大規模の地震動」での安全性を確認できますが、小規模木造住宅において、さらに詳細な構造計算を行うことは現実的ではありません。
そこで、各耐力壁の壁倍率である耐力壁の許容せん断耐力を定める際の評価方法において保有水平耐力の考えが盛り込まれているため、前述の許容応力度計算(一次設計)を行うことで、大規模地震での塑性領域の安全性(二次設計:倒壊しない程度)が担保されることになっています。

耐力壁の実験と研究

大学院にて耐震壁を開発し、実物大の耐力壁に力を加える実験と研究を行ってきました。
研究成果を実際の建物に応用し、安全な建物をつくり社会に貢献したいと考え実践しています。

板材を用いた耐力壁3種類・面内せん断試験・試験体図面

04 施工と設計監理

安定した品質の施工

設計打ち合わせから現場監理まで一貫して行うため、施主との打ち合わせ内容・設計図と施工現場の間で齟齬が起きにくくスムーズに工事が進みます。各協力会社・職人達との密なコミュニケーションにより連携を図り、安定した品質の建築施工を行います。

05 リフォーム

今ある住まいをより良くする

寒い家はより暖かく、不便な場所はもっと使いやすく。
断熱性能を高め、最新性能の機器へ交換することで快適な住まいに作り替えます。ライフスタイルの変化により使い勝手の悪くなってしまった住まいもお任せください。お話を伺い、新たな暮らしをご提案します。マンションリノベーションもお任せください。

06インテリアデザインと制作

暮らしに寄り添うオリジナルの調度品

オーダーメイドの家具のご相談も受け付けております。
テレビ台や、作り付けの棚など住まい手の目線に立って設計します。新築の際は家具配置や暮らし方を総合的に考え設計。
家具製作だけでなく、総合的なインテリアのご提案も行っています。

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