鎌倉市・声楽を愉しむご夫婦の住まい

和室から居間を望む写真。ミルキーホワイトの土佐漆喰の壁がやさしさと清々しさを感じます

声楽を愉しむコンパクトで豊かな空間の家

声楽を愉しまれるご夫婦の家。頂いた設計要望には箇条書きで大項目、中項目、小項目・・・合計43項目と多いですが全て簡潔な内容。設計を進める上で大変助けになりました。声の響きが良いように広い空間。延べ床面積は90m2ほどのシンプルで丈夫な家をご要望。
コンパクトな家でも広さを感じさせる各室内空間の繋がり。ご夫婦お二人で声楽を楽しまれるため、家の中心に吹抜を設け、源氏山を望む南側は吹抜の空間を通して気持ちよく開放。残りの3方向は包み込むように閉じつつも、風の通り抜けと隣家との視線を考慮して窓を設けました。
対面カウンター上部の鴨居上に見える正方形3つは、お客様がフランス・パリで新築の時のために購入されたタイル。
プランをまとめていく中で奈良県の吉野杉をご提案し、採用頂くことになりました。そして私と一緒に奈良県吉野に訪れ、製材された吉野杉などを見学しました。横浜市・吉野杉の平屋においてもお客様と吉野へ訪問しましたが、今回はより豊富な木材在庫を持つ新たな製材所を訪問しました。

概要
所在地 : 鎌倉市
建物構造: 木造軸組工法・2階建て
木材全般: 奈良県吉野杉を産直
天井板 : 吉野杉無垢板
室内壁 : 土佐漆喰、珪藻土
外壁  : 外壁通気工法、モルタル塗り、ジョリパット仕上げ
屋根  : 鋼板葺き(屋根材・野地板間を通気工法)
断熱  : セルロースファイバー
暖房  : 空気集熱式ソーラー
▼お客様の設計要望
大項目として3つ
シンプルで丈夫な家、環境に合った家、パッシブソーラー
中項目として6つ
空間が広いこと、風通しが良いこと、外部への防音性能が良いこと、音や臭いの近隣への配慮、バリアフリーへの考慮、化学物質の少ない素材

産地直送した奈良県吉野杉をふんだんに使用

居間から和室と吹吹抜上部を望む写真。左上に見えるのは吉野杉の丸太梁・太鼓落としにスノコ状の歩行床を見上げたところ。
襖紙はお客様が用意された千代紙杉の床板と和室たたみの繋がり。地袋のふすま紙はお客様がご用意なさった千代紙

スノコ状の歩行床

吹抜の窓に面する部分に設けた、スノコ状の歩行床を見下ろした写真。
丸太梁(太鼓落とし)の曲面に丁寧に掘り込まれたスノコ材を見ることができます。吉野杉の丸太梁・太鼓落としにスノコ状の歩行床を見下ろした写真。丸太の曲面に丁寧に掘り込まれたスノコ材
2階個室の珪藻土の壁には、飾り物を取り付けるためのケヤキの無垢の板を設置。お客様のご要望によります。


お客様と奈良県吉野へ訪問しました

建物の木材に奈良県の吉野杉を用いることになり、お客様と一緒に奈良県吉野の製材所に訪れました。
近鉄・吉野神宮駅の写真。
吉野杉の製材所の丸太をストックしている写真
工務店仲間であり良き友人である、大阪府箕面市(株)ケイ・ジェイ・ワークス代表の福井綱吉さんにご案内いただきました。
吉野杉の丸太材は柱・梁などに製材加工され、自然乾燥を行います。
下の写真にあるように、丸太の両面を切り落とし、丸太表面の丸みを一部残したものを太鼓落としと言います。
写真の材より細い太鼓落とし梁を、吹抜の窓に面するスノコ状の歩行床を支える梁に用いました。丸太材の両面だけを切り落とした太鼓落とし梁。丸太の曲面が残り木の自然な感じを残し表現。
この製材所では、丸太材から切り落とされた曲面部分を持つ端材を捨てること無く、割り箸に加工されます。
まさにエコロジーな割り箸です。丸太材から切り落とされた曲面部分を持つ端材は捨てること無く、割り箸に加工されます。


奈良県吉野から木材が到着

そして後日、奈良県吉野の製材所から横浜市のSHIBA建築工房に産直の吉野杉が届きました。
朝5時過ぎのため静かに荷下ろししました。奈良県吉野から到着した産直の木材


ご入居8年後

お客様ご夫婦主催の音楽会に招待いただきました。
以下のリンクに、この音楽会の記事があります。
SHIBA建築工房 | Photo Blog > 横浜市イギリス館で音楽会

このとき以外にも何度も音楽会にお招き頂き、素敵な時間を愉しみました。

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